NISHIKAWA GUIDE

西川町の人々

日本の美食文化を体現できる料亭「玉貴」を 支える若女将の明るく心を込めたおもてなし
清流・庭園・山菜料理 玉貴 若女将
阿部 清美

大学卒業後、会社員勤務を経て2004年に結婚して西川町間沢にある料亭「玉貴」に入り、現在は二代目若女将。幼い頃は実家が旅館業を営んでいたことと、会社で営業職に就いていた経験を活かした明るく心を尽くした接客が訪れた人を元気にしてくれる。雄大な寒河江川を眺められるロケーションと趣向を凝らした旬の郷土料理で日々お客様をおもてなししている。
私の西川町への想い

春夏秋冬、景色が違っていき毎日見ていても美しいなぁと感じます。水も空気も美味しくて、特にお店から見下ろせる寒河江川の雄大な眺めは、唯一無二ですね。月山も湯殿山もあるし、月山湖ダムの噴水は112mの高さで日本一ですし、世界で4位。カヌーも山形でトップ選手をたくさん輩出していますし、月山筍など山菜王国でもあって、本当にたくさんの自慢があるすごい町です。

西川町唯一の料亭「玉貴」

「清流・庭園・山菜料理 玉貴」は、50年以上に渡り、県内外からお客様をお迎えしてきた西川町唯一の料亭です。客間から見下ろせる寒河江川の景観と四季折々の山菜料理や川魚料理が楽しめます。また、桃の節句が近くなると最上川舟運でもたらされた時代雛がおよそ400体を展示。中には300年前のものとされる享保雛など貴重なものもあり、春を感じさせる食材が盛り込まれた「ひな膳料理」も楽しめるのが玉貴のひな祭りです。「4月上旬には、ひな人形に1年の無病息災を託して川に流す『ひな流し』があります。毎年県内のニュースにも取り上げられる玉貴の風物詩となっているんですよ」
さらに、子どもの日や七夕など日本人が大切にしてきた五節句(人日・上巳・端午・七夕・重陽の節句)に合わせた節句料理と店内のしつらえも特長の一つです。

とっておきの日に選ばれる美食のお店

玉貴は、特別なハレの日にお食事をするときに利用するお客様が多いお店。単にお腹を満たすおいしさとはまた違って、修行してきた板前さんがお料理一品一品の出汁を変えて芸術的な見た目にこだわっています。また、場の雰囲気まで楽しめるように、お部屋のしつらえも季節や利用されるお客様に合わせて変えていて、まさに今良く言われる「美食」を楽しめる料亭です。「お正月、桃の節句、端午の節句…と、節句によって店内のしつらえとお品書きが変わるので、日本の食文化をお客様にお伝えしています。お料理のベースは変えないけれど、天候の変化や食べ方も変化しますし、ずっと同じだと飽きられてしまいますから、ちょっとずつアップデートしているんですよ」

100年続くお店を目指して

「日本中どこさ行ってもこだいいいどこ(こんなにいいところ)無いんだ。玉貴は日本一なんだ。日本一ということは、お雛様なんか他の国に無いから世界一なんだよ」という初代の言葉が印象に残っています。ここは立地的にも風水的にもすごくいい土地にあるため、訪れた方の人生が少しでも豊かで美しいものになっていただきたいと思って日々おもてなししている清美さん。「訪れる度に発見があるディズニーランドのように、お部屋のしつらえやお料理について説明しています。飾られている美しくて芸術的な品や活けてあるお花、美味しいものに触れることによって、人の人生って豊かになるんですよ」
最近は、結婚する前の両家顔合わせの場に選ばれることが多いという玉貴。「初代が100年続けたいと創めたバトンを受け、一期一会のご縁を大切にして、人生の大切な時に選んでいただけるお店を目指していきます」

公開日:2025/10/10